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話題のあの映画!~後編

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カテゴリ:話題・季節ネタ

皆さん、こんにちは。



さて、前回、今話題の映画「パラサイト~半地下の家族~」をこれから観る人向けに書いたんですが…



皆さん、観られましたか?




前回のブログは前哨戦…




本題はここからです(笑)




…今回は観た人に向けてのブログになります。




といっても、「ネタバレ」しないでね~という「ポン・ジュノ監督」の意向もあるので…。




ネタバレというか、仕掛けに関するところは触れないようにします!




ですが、観た後の人でないと意味の解らない話や、単語が出てきますのでご注意下さい。




前回に書きました「注視」して観ると面白いですよ…といった部分について超個人的解釈を書いて、もう1度観てみようとか、ぶっちゃけ酒を飲みながらつまめるネタぐらいになればと思います。(笑)




無論、これから観る人にでも「知っていればそれはそれで」という程度、なるべく確信となるストーリー展開には触れません。



ただ、やはり知らない方が面白いと思います。ご判断は任せます。



まず、今作のサブタイトルである「半地下の家族」ですが…




秀逸じゃなかったですか?




例えば本来「貧困層の家族」でも「底辺の家族」とかでも良い訳ですが…




それじゃ、成立しないんですよね…いやぁ、凄いセンスあるサブタイトル。




久々にサブタイで唸りましたわ(笑)




それとお父さん「キム・ギテク」を演じた「ソン・ガンホ」さんはもちろんですが、出演されている役者さんの演技力が凄かったですよね?




何か全盛期のK-POPブームが来た時も思ったのですが…プロっぽいというか命懸けというか…




韓国映画は元々バイオレンス描写も日本映画と比べてかなりハードなんですが…そういった意味での命懸けでなく…伝わるかな??




日本映画が追い付けていない領域の感じがします。




まぁ、映画部門に関しては…日本と韓国との映画配給システムも違うからというのもあるんでしょうね…




年間に配給される作品数が全然違うみたいですからね…




日本は配給先がTV局制作、制作委員会方式でお金を引っ張ってくる事が多く、その反面、圧倒的にドラマの映画化、漫画の実写化などが多くなり…言い方を悪くいうと…数打ちゃ当たる方式。




その辺が違う感じがあります。韓国の役者さんは一発勝負、外したら終わりくらいの感覚で全身全霊…という雰囲気が演技に滲み出ている印象です。




さて、本筋の「パラサイト」に話を移して…




まずはここですよね?テーマの部分!!




根底に流れるテーマは「経済格差」であるのは間違い無いと思います…





これを表現するのに「越えられない一線」という描写が散りばめられているように感じたんですよね。




富豪層のご主人「パク・ドンイク」と貧困層である一家のお父さん「キム・ギテク」の会話にも中盤、終盤と2度程出てくる…




「奥さんを愛してますよね?」のシーンです。




ここでドンイクは1度目は答えを濁し、2度目はハッキリと「一線を越えるな」というニュアンスの事を言っています。




そして、映像効果としても意図的に表現しているんじゃないかと。




前回の最後に書いた「窓ガラス」と法則です。




ガラス越しに富裕層を見つめるシーンが意図的に有り、富裕層であるパク家と隔てる越えられない一線として表現されています。




実はその外にも、いくつかその法則があるようです。




庭先で話すパク家の奥様「ヨンギョ」と話す貧困層の家政婦…




このシーンをギウが部屋から見ているのですが…窓の継ぎ目を見て下さい。



継ぎ目が越えられないラインになっています。

※視覚的にも線を引かれている感じです。




また、同じくギウとヨンギョの会話シーン。



ここにも二人の間にラインが意図的に引かれています。

※業務用冷蔵庫の切れ目がラインに…



このような一線を引かれる描写や会話のシーンでは、このような視覚的ラインが意図的に引かれているみたいなんです。





…面白い仕掛けですよね?(笑)




そして、象徴的に映る「階段」も意図的にアングルとして構成してました。




富裕層と貧困層のラインを階段で表しています。




中盤とある事から半地下の自宅に豪邸から帰るシーンは、誰が見ても解るくらいに「下層へ」降りていく表現として使われています。



監督のこういった見せ方はホントにうまいですね。




富裕層シーンと貧困層のシーンとでの光(ライティング)も良いですよね?





パク家でのキラキラと明るいライティングに対し、キム家のシーンなど貧困層シーンでのB級映画っぽいというか…ドンヨリ~としたライティング…




ここも格差の表現として素晴らしかったですね。




こういったアングルの妙というか、デティールの細かさというか…




監督のこだわりを感じますよね?




普通だと見逃してしまいそうなシーンでも…




例えば前半はキム一家が飲んでいるのが発泡酒なんですが、パク家に入り込んで金回りが少し良くなったのか…




中盤では「サッポロビール」に昇格しています!!(笑)





ホント細かい!




さて、対照的になっている家族の描写ですが…あっ!ここからは特に超個人的解釈になります。(笑)




パク家(富裕層)とキム家(貧困層)の一家では、描き方が違うような…




パク家…それぞれに満たされない何かを抱えている?というか…何か劇中で表面に出ていない…内面的な影というのかな?



一見、幸せな一家そうだが…私にはそれ程は…そうは見えなかったんですよね。




何か表面的??というか。




そこがリアル寄りで…




一方、貧困層のキム家ですが…こちらはフィクション寄りでしたよね、完全に(笑)




行動も含めて…貧困層だからとかじゃなくね…




もう漫画みたいな家族。





全員有能なんですよね、実はこの一家(笑)




そしてあの家族のノリを見てると…貧しくとも、家族愛みたいな部分では…




実は幸せなんじゃないか?とか感じました。




その反面、パク家は愛情に満たされていない気がしたんです。




貧しいけれど愛情には満たされているキム一家、対照的に裕福だけど愛情に満たされないパク一家…




ここにも逆格差の描写があるのではないか…




パク一家は何故そう感じてしまったかというと…




父のパク・ドンイク…IT企業と成功を収め、人を気遣える優しさを持っています。しかし、無意識に深層で貧困層と差別しています。心の余裕は金銭的余裕ではないのか?というセリフも劇中でてきます。




IT企業成功してとありますが、一代で富を築いたのではなく、元々から裕福で良い大学へ通えていたと思われます。




あの豪邸の地域も、いわば韓国でいうビバリーヒルズや白金みたいなもんで超富裕層が集まる土地。





劇中に彼の父親がこの土地に家を建てた時の白黒写真が飾られています。




また、家政婦も先代から仕えているとの話も出ます。




その背景から、幼少よりエリート教育を受け、親のレールに乗り、妻「ヨンギョ」とも親の関係で結婚したんじゃないですかね?




そして、家族より仕事の方を愛しているのではないかと。




「奥様を愛していますよね?」の質問に2回とも少なからず苛立ちを見せています。




一方、妻のヨンギョは若くて美人ですが…世間知らず。




絵に描いたようなお嬢様です。





劇中でも元々が裕福で、お嬢様学校をエスカレーター的に登り、大学の卒業と同時にパク家に嫁いでいるとなっています。




多分、恋愛結婚ではないですよね?




そして、旦那さんから受ける愛情が表面だけのものであると、薄々気付いている節があります。




時折、キム家がいない家族だけのシーンなどで、そういった不満そうな表情をしたり、雰囲気を出したりします。




そんな彼女のそういった、寂しさを隠すステイタスは妄信しているアメリカンスタイルであり、3匹の犬です。




私、幸せなのよ~!セレブなのよ~!と取り繕っている感じです。





それが強く表れているのが実は映画のPVなんですよね。




ヨンギョが家族を紹介する映画用のPVなんですが…






もうね…(笑)






「私の愛に溢れる家族を紹介します~!」






というセリフから映画紹介が始まります。




しかも、セリフと対照的に映像は不穏な雰囲気が流れています…




長女ダヘは、一見、普通で何もなさそうに見えますが、恐らく今まで異性にチヤホヤされた事が無く、異性から愛を受けたい…という思いというか…そういった願望らしいものが見えます。




ギウにポロッと落とされてしまうあたり…異性慣れしていないが、恋に恋する感じで、そんな印象を受けました。




ここで「チヤホヤされた事がない??」「慣れていない??」と疑問が出るかと思います。




映画観た人は解ると思いますが、ダヘちゃん…凄い可愛いです(笑)




普段からチヤホヤされるのは勿論、男性の好意にも慣れていそうです。




そもそも、家庭教師を依頼してきたミニョクも彼女と真剣に付き合いたいと思っていましたし、大学の友人では取られてしまうかも?という懸念も…ダヘが可愛いからですもんね。




ギウもダヘの事を好きになっちゃいましたし…




しかし、何故そう思ってしまったかは…とあるシーンで…おかしな点を見たからです。




ちなみにこの子がダヘちゃんです。



可愛いですよね?でもちょっと韓国人っぽくない顔立ち…




違和感を感じた人はいませんか?





最初に載せた家族写真を見てみて下さい。




映っている…長女の顔が…




違います!!(笑)




これが別人で無いとすれば…顔を弄ってますよね?




…多分、目が違うと思うんです。




つまりここから考察するに、自分の顔にコンプレックスが…




イコール…異性に愛されたい、チヤホヤされたい!!という部分なのではないかと思ってしまった訳です。




そして末っ子のダソン…幼い彼は、母親の愛に飢えていると思います。




落ち着きが無い(情緒不安定)で母親であるヨンギョもどう扱って良いかわからずってトコでしょうか?




劇中でヨンギョがダソンに触れるシーンが一度も無いんですよね。

犬には惜しみない愛を注いでいそうですが(笑)




ダソンがパク家に美術の先生として潜入した、キム家長女「ギジョン」にあっという間に懐柔?されてしまったのも「母性愛」とかそういった所だと思われます。




その象徴的なシーンとしてダソンを膝に乗せて絵を描いているシーンがあります。




ダソンが満たされない母からの愛情をギジョンに感じてしまったのかもしれないですね。




というように…何だか表面上は幸せなんですが…何か家族愛とかには満ちていない一家に映ってしまうんですよね、私は。




全然、見当違いの可能性もある超個人的感想なので…ご了承を(笑)




さて、最後にここからは完全に観てから向けにします。




まだ観ていない方は…何のこっちゃ??という感じですので、観てからをお勧め致します…


【注意:これより観た人向けです!!】



























この映画を観た時に、例のキーとなるあの場所…




違和感がありましたよね?多分、日本人は殆ど…何かピンと来なかったのではないかと…




それもその筈でしたね。韓国ならではの仕掛けというか…




あって不思議じゃないんですもんね。前編に書きました建築基準法のくだりです。




もう一つの疑問、あの家族はあんな巨大なアレ…誰も気づいていないんかい!!




お前らが建てたんとちゃうんかいっ!!…と私も最初に思いました。




しかし思い返してみれば、先程も書いていて気づいたんですが…




先代の土地なんですよね、いわば今の豪邸は建て替えている訳です。




元々のアレを残して再建築したというのが正しい観かたかもしれないですね。




家政婦は先代から仕えているので、あの場所を知っていても不思議ではないです。




パク一家も、仮に先代時のソレの存在を知っていたとしても、建て替え時に埋めるなりの処置をしていると思っており、まさかあれが今も残っているとは思っていないのかもしれないです…




そうなると、合点がいくというか(笑)




まぁ、我々の目線でみると、日本の基準法じゃ絶対にありえないですけど、あんな物を放置して建てるなんて!!




お国柄もあるんですかね??




ホントに最後になりますが…




前編で触れたミニョクから貰った「水石」…



観る人によって解釈が異なる仕掛けと思っています。




「これは象徴だ!」




という劇中のセリフがありますので、何かの象徴ではありますが…監督も実は正式な答えは用意していないんじゃないかなぁ…とか思ったりもしています。




水石を貰った時にキム一家が「くれるなら食べ物が良かったなぁ」と言っている通り、裕福な層から見れば芸術性のある…いわばステイタス的な嗜好品になるようですが、しい層から見ればただの「石」な訳です。




これが長男ギウにとって何の「象徴」だったのか




ギウは友人ミニョクになりたかったんだと思います。




実はミニョクが言ったセリフをそのまま引用するシーンが何回かあるんですよね。




そして、ダヘと恋仲にもなり…自分はミニョクになれたと錯覚し始めているのではないかと…




「超えられない一線」を超えたのではないかと…




後半、ダヘにガラス越しに写る富裕層の人々を見て「僕も向こう側にいてもおかしくないかな?」とも言っています。




そして水石を最後まで手放さなかったのも、あれこそが「自分が向こう側(富裕層)にいる象徴だから」手放せなかったんではないかと…




彼は言います。




「この石が僕を縛り付けて離さないんだ」と…




石を手にしている限り、自分は向こう側に立っている…と思っているのではないのでしょうか?




ギウミニョク




能力面ではギウはミニョクと同等かそれ以上…




それは、ミニョクが手に入れられなかったダへを手に入れている事が証明しています。




ギウとミニョクの違い…裕福か貧困か…それだけです。




ミニョクは自分がなっていたかもしれない「可能性」なんだと思います。




「縛り付けて離さない」のは「なっていたかもしれない可能性」…




その可能性の象徴とステイタスが「水石」というのが私の感想ですかな(笑)




なのでラストで彼は水石を自然に返します。




そう、今度は自分の力で向こう側へ行く決意をしたと思っています。




ちなみに前回のブログでミニョクがギウに家庭教師を頼む時のシーンを青字にして書いたんですけど…




あれって実は重要シーンだと思っていて…富裕層との繋がりになる…顛末の部分がこのシーンなんです。




ギウなら真面目だし友人だから安心だ!これも本音でしょう。




でも多分…



心の深層にある真の本音は「君は真面目だし友人だし、ダヘと何かあっても…君は貧困層(半地下)なわけで…彼女(富裕層)との将来は無いから安心だよ…」でしょうね…



そうでないと、大学生でもないギウに身分を詐称させてまで頼む意味が分かりません。




そうです、この作品…最初の「無意識の格差差別」はここなんです。




そして最後の結末も「無意識の格差差別」によるもの。





最初に提示され、結末でも提示されています。




父ギテクと例の「リスペクトおじさん」(笑)(笑)




これもギウとミニョクの様に対比した「なっていたかもしれない可能性」だったと思います。




ギテクもリスペクトおじさんも…




同じ事業に失敗して職を無くしています。


(台湾カステラですね、実際に韓国でブームだったらしいのですが、風評被害であっという間に全滅したみたいです)





…ほんの少し…ほんの少しだけ歯車が狂えばギテクがリスペクトおじさんになっていたかもしれないんです。




だから、私は最後のあの出来事…




リスペクトおじさんにではなく…富裕層へ殺意の波動が向かったのは…





もう一人の自分だったかもしれない「可能性」に対しての「格差差別」へ対する、やり切れない怒りからだと考察したいです!!



いかがでしたか?



こんなに長く付き合って頂いてありがとうございました!




これが酒のツマミにでもなれば幸いです(笑)



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